PIG EXPRESS 4月2週号 Vol.652 4月6日(金)
差額関税の監視強化で財務省大ナタ
~コンビの実態把握等審査の強化を局長通知~
財務省は4月4日、関税局長名で各税関に対し、豚肉輸入に対する審査・検査の徹底を指示した。最近の円高水準で、米国産豚肉の現地価格は最も高価なヒレでさえ分岐点価格(524円)を下回っており、ほとんどの輸入豚肉がそうしている分岐点価格付近での価格申告を“虚偽”と疑える状況となっている。局長通知では、豚肉を輸入する業者に対して「輸出国における輸出者の仕入れ価格が分かる資料、契約書の付属資料等、部位ごとの単価設定の妥当性を客観的に証明する資料の提示・提出を求める」等の対応を、4月9日から実施するとしている。これらは、厳密に実施されれば“ザル”と言われてきた制度の穴を埋めていく可能性もあり、既に今回の通知を受け食肉業界では動揺が広がっている。今後、保税倉庫に入っている豚肉や、海上輸送途上の豚肉の多くが従来どおりに通関できないという事態も想定され、低迷が続く国内枝肉相場への影響が注目されるところとなっている。
■豚肉の輸入申告に係る審査・検査の充実等について
■差額関税制度に関する関連法令の遵守徹底について