<座談会>豚肉の価格は自分で決める!
「ブランドとは自分の売りたいものの価格を自分で決めることができることである」と言われる。
「農業は六次産業化の時代」というお題目が流行っているところではあるが、養豚はそもそもと畜場と卸売業者を介した流通の在り方が前提であることや売る側としては1頭ごとだが実際に取引されるのは部位ごとであることなど、生産者が参入しにくい業種であるとも言える。また餅は餅屋ということで生産者には商売の経験がないことから、失敗する事例も多い。
しかし「豚肉をつくる」という意識や「自分のつくった豚肉が確実に買える場所がある」ということが生産へのモチベーションや新たな展開につながること、市場出荷にしても相対取引にしても、「売り」を意識していかなければ厳しい時代であることも事実である。
直売に足を踏み出している経験について、直売を行わない農家にとっても「豚肉の消費拡大」、「豚肉の売り」の面から参考になることも多いのではないだろうか。